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日本酒の4つの分類

日本酒はその香りや味わいによって、 薫酒【くんしゅ】、爽酒【そうしゅ】、醇酒【じゅんしゅ】、熟酒【じゅくしゅ】の4つのタイプに分類されます。

■薫酒【くんしゅ】


華やかな香りと爽やかな味わいのタイプ 吟醸、大吟醸が代表的。生酒、本醸造酒にも該当するものがある。 色調は淡く、果実や花のような上立ち香が高く、軽快で爽やかな味を有する。 香気成分を多く含み、熟成成分やアミノ酸は少ない。
●香り 
華やかで透明感のある果実や花の香りが高く、爽やかさを感じさせる香草や柑橘類の香りも高い。反面、樹木やスパイスを思わせる香り、原料由来の穀物のフレーバーや、熟成香は極めて微量である。
●味わい
甘さととろみは中程度で、爽快な味わいをもたらす酸とのバランスがとれている。一方、苦味や旨味が少なく、明るく爽やかな味わいとなっている。口の中で華やかな香りは高いが、後の余韻は短い。

■爽酒【そうしゅ】

清楚な香りと軽快な味わいのタイプ 生酒が代表的。本醸造酒、純米酒にも該当するものがある。 色調は淡く、上立ち香は抑えられているが、新鮮で軽快な含み香と、なめらかでみずみずしい味を有する。 香気成分は中程度であるが、リンゴ酸などの有機酸を多く含み、アミノ酸、熟成成分は微少である。
●香り
全体が穏やかで控えめで、わずかな果実香と新鮮な爽やかさを感じさせる。反面、山菜などの苦味を思わせる香り、ふくよかさを感じさせる香りは少ない。
●味わい
清涼感をもった味わいで、軽くさらっとしている。ほのかな甘味と、フレッシュ感のある酸味、心地良い苦味が微量にあって、お酒の爽やかさをさらに引き立てる。穀類を思わせる味わいや熟成感はほとんどみることができない。

■醇酒【じゅんしゅ】

ふくよかな香りとコクのある味わいのタイプ 純米酒が代表的。本醸造酒にも該当するものがある。色調はやや濃く、落ち着いた香りと、 やや重厚なほど良い苦味と旨味を有する。乳酸等の有機酸を多く含み、熟成成分のやや高いものがある。
●香り
フルーツや花、ハーブを思わせる香りは非常に少なく、樹木や石の香りがあり、ふくよかさを感じさせるまろやかで複雑な旨味を感じさせる香りが強く、濃厚で柔和な香りの特性を示している。
●味わい
甘味、酸味は、心地良い苦味とふくらみのある旨味と共に調和し、とろりとして充実したふくよかな味わいとなっている。味わいの残存時間が長く、力強さが感じられる。

■熟酒【じゅくしゅ】

扱いで 練れた香りと芳醇な味わいのタイプ 古酒が代表的。一部純米酒にも該当するものがある。色調は濃く、ナッツ類のような香気をもち、重厚でほどよい苦味と後味の良さを有する。熟成成分、有機酸、アミノ酸を多く含む。
●香り
力強く複雑で個性的な香りを持つ。干した果物や干し草の香り、スパイスや樹木、香木を思わせる香りが非常に豊かである。また、きのこ類やナッツの香りが濃厚に熟した旨味を力強く暗示させる。
●味わい
甘味はとろりとしていて、よく練れた酸味が加わりバランスをとっている。強いスパイスや香ばしい味わいが、熟した複雑な旨味と共に口中に存在感を表す。重厚な後味と長い余韻がある。